N.Kato 
エンタープライズ営業におけるアカウントプランの作成でお悩みではありませんか？適切なアカウントプランを作成できれば、潜在ニーズにアプローチできるようになりお客様の信頼を獲得し、受注率を飛躍的に向上させることができます。しかし、多くの営業担当者がその作成方法に苦戦しているのが現状です。
本記事では効果的なアカウントプランの作成方法と、すぐに活用できるテンプレートをご紹介します。これまで多くの顧客との関係構築に成功してきた経験から、最も効果的な方法をお伝えします。
それでは、営業成績を180度変える方法と、プロが実際に使用している秘訣、そして受注率を3倍に高めるテンプレートについて詳しく見ていきましょう。
1. 【完全保存版】アカウントプランの書き方
優れた営業担当者と平均的な営業担当者の違いは何でしょうか？それは「計画性」にあります。特に大手企業や長期的な取引が見込める顧客に対しては、戦略的なアプローチが必須です。そこで重要になるのが「アカウントプラン」です。
アカウントプランとは、特定の顧客に対する営業戦略を記載した営業版の事業計画書になります。単なる営業メモではなく、顧客理解から具体的なアクションプランまでを網羅した営業活動の羅針盤です。
ある調査によると、アカウントプランを活用している営業チームは、そうでないチームと比較して受注率が43%高いというデータがあります。
効果的なアカウントプランには以下の7要素が不可欠です：
1. 顧客基本情報：企業規模、業界ポジション、主要意思決定者
2. 顧客の課題・ニーズ：表面化している課題と潜在的ニーズ
3. 競合状況分析：競合他社の動向と自社の差別化ポイント
4. 商談機会の洗い出し：短期・中期・長期の商談可能性
5. キーパーソンマッピング：組織図と意思決定者の影響力分析
6. アクションプラン：具体的なアプローチ方法と時期
7. 成功指標：KPIと進捗管理方法
このうち最も重要なのが「キーパーソンマッピング」です。日本企業の意思決定は稟議制度を基盤としており、複数の関係者に対するアプローチが必要です。実務者レベルだけでなく、決裁者や影響力のある人物を特定し、それぞれに合わせたコミュニケーション戦略を立てることが成功への鍵となります。
IBMなどの大手企業では、このアカウントプランを四半期ごとに更新し、営業チーム全体で共有・レビューすることで、継続的な改善を図っています。
実際の作成にあたっては一から作るのではなく、テンプレートを活用するのが効率的です。次の見出しでは実際に活用できるテンプレートをご紹介します。
2. 25年間アカウントプラン作っていた元外資系ITの法人営業が教える！アカウントプランで顧客の心を掴む5つの秘訣とテンプレート無料公開
営業活動の成功を左右するアカウントプラン。実は多くの営業マンがこのプランニングに苦戦しています。しかし、適切なアカウントプランを作成できれば、顧客の心を掴み、大きな成果につながります。
【秘訣1】お客様の潜在ニーズ・課題を仮説する
多くの営業マンは表面的な課題にしか目を向けていません。真のプロフェッショナルは「なぜその課題が発生しているのか」という根本原因を探ります。アカウントプランでは、顧客との対話から得た情報をもとに、「表層的課題」と「根本的課題」を明確に区別して記載しましょう。例えば、「売上が伸びない」という課題の背後には「顧客接点の不足」や「競合との差要素の欠如」といった本質的な問題が隠れていることが多いのです。
【秘訣2】数値で語る効果予測
感覚的な効果予測ではなく、具体的な数値で示すことが重要です。「導入後の効果として売上20%アップ、コスト削減15%」など、お客様にとって魅力的かつ現実的な数値を提示しましょう。大手企業もこのアプローチで大きな成果を上げています。ROIを明確に示すことで、顧客の投資判断を後押しします。
【秘訣3】実行可能なロードマップを提示
理想論だけではビジネスは動きません。3ヶ月、6ヶ月、1年と段階的に実行できるロードマップを提示しましょう。
【秘訣4】ステークホルダー分析を徹底する
意思決定者だけでなく、影響力を持つ関係者すべてを洗い出し、それぞれの関心事や懸念点を把握しましょう。CIO、CFO、現場マネージャーなど、立場によって重視するポイントは異なります。アカウントプランには各ステークホルダーへのアプローチ方法も記載することで、組織全体の合意形成を促進できます。
【秘訣5】競合との差別化ポイントを明確化
自社の強みをただ列挙するのではなく、競合と比較した際の差別化ポイントを具体的に示しましょう。「A社と比較して導入期間が半分」「B社のソリューションより拡張性が高い」など、バリュープロポジションを明確にします。明確な差別化ポイントを提示できる提案は成約率が約40%高いという結果も出ています。